和食　瑞木

関内、馬車道の裏のこじんまりした和食店ですが近年ミシュランの星を取られました物件は2階建ての木造長屋店舗で元々お寿司屋さんの居抜き状態でしたがあまりに古く、ボロく流用出来た物は1階の床のタイル2階の襖、障子のフレームだけでした。
裏路地で目立たない物件なのですが1、2階の高さを利用してシンプルな格子のフロントを造りましたサインは袖の行灯看板と白い麻暖簾のみ潔いフロントが出来たと思います1階はカウンター空間天然の自生桧の1枚もののカウンターです無節ではないですが奇麗な桧のカウンターは空間に張りと潤いを与えてくれますカウンターバックは店舗が狭かったため構造壁そのものを行灯とし上部に化粧棚を設けていますカウンター上の照明を兼ねる和紙貼り行灯の柔らかな光で影や角の無いフワッとした光の空間を造っています2階は古い木造建築の内装の良い部分は残して京都の町家の店のように畳の上にカーペットを敷きテーブル席を造りました天井の形は既存の舟形天井を生かしアンティークの行灯のペンダント照明で灯を取り襖の柄が奇麗に引き立っています建物はボロくデザイン工事とも大変な部分が多かった物件ですが木造ならではの風情のある和食店が出来たと思います