商店街にある長屋づくりの民家を委託販売方式のリサイクルショップに改修しました。予算がなかったため、既存の壁を全て解体し、大きなワンルームとし、全体をホワイトで塗装、染色しました。木造の長屋をワンルームにしたことで、独立した柱が林立し、それが森のような印象を受けたため、全ての柱を空間のアクセントとして、デザインしました。
心材と辺材が明瞭に分かれ、薄褐色から濃褐色の縦模様を有した木目が特徴的なミモザのフローリング材を細かく割き、柱廻りに張り付けました。フローリングでは通常見えない小口の雄ザネと雌ザネを敢えて露出することで、また色味に差がある樹種を使用することで、ミルフィーユのような層状の表情豊かな柱となります。その林立する柱が白い空間との対比によって、より強調され、長屋の中に森が出現することになりました。長手方向の壁1面にはミラーを貼り、その効果を倍増させています。
委託販売方式のため、商品の中にはお宝が潜んでいます。森の中をトレジャーハンティングするような感覚で買い物を楽しむことができます。