Anet Minamihorie

5つのアパレルブランドが集まる共通ファサード改修。マテリアルには南洋材を浮造り加工したものに、ホワイトの塗装を施し、再度表面をサンダー掛けしたものを使用。細かな木目の深い部分に白の塗料が残り、木材のナチュラルな色や質感を生かしつつも、全体的に白くなることで、やさしくも少しモダンなテイストに仕上げました。既存ビルファサードのブラックとガラスとのコントラストが美しく、存在感を際立てます。
ファサードが途切れる部分は緩くカーブをさせて、ファサードがめくれたようなデザインとし、間接照明で演出しました。
ファサードが面材を貼るだけの平面的なものとせず、少し立体的にすることで、印象は大きく変わります。なるべく透明性を確保し、店内の様子をうかがえるようにすると、どうしてもサインを設置する壁面は小さくなります。その限られた小さな壁面のなかで、サインが果たさなければならない存在感やブランドイメージを表現するには、マテリアルの厳選と平面と立体の中間のようなファサードデザインが重要ではないかと思います。