「瓦」2013年
赤松政則は、京都生まれ、京都育ちで当時では名の知れた一級の文化人で、足利義政に仕え、茶の湯の村田珠光、能楽の音阿弥、絵画の狩野正信などとともに、東山文化を完成させた人物である。後に播磨国の守護として入国し、姫路に置塩城を築造した。置塩城は現在は姫路城内に移築され、大手門として広く知られている。応仁の乱で京都の町が焼野原になると、多くの貴族や僧たちが政則を頼って播磨に逃れてきたものと思われ、置塩城の頂上付近からは、茶の湯に使われたと見られる備前焼が多数出土し、茶室や能舞台まであったと伝えられている。置塩城からは多くの瓦が出土していることから、置塩城には瓦が使われていた可能性があり、これが実証されれば、城郭に最初に瓦を用いたのは織田信長の安土城であるという説が覆ることになる。
ここでは、日本建築にとってなくてはならない存在であり、茶室建築や露地にも用いられてきた「瓦」という素材に焦点を当て、日本的で、心休めることのできる、かつてない新しい茶室のあり方を提案する。
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東京都港区東麻布2-32-10東麻布SSビル4F
2008/11/01
一級建築士事務所 東京都知事 55345号
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