「禅」2013年
武野紹鷗は大阪の堺出身の茶人であり、千利休の師として茶禅一味のわび茶を深めた人物である。茶禅一味とは「茶の湯と禅の関わりを示す禅語」であり、紹鷗は南宗寺で茶の湯に開眼すると同時に茶禅一味のわび茶を深めることができた。そのなかで、茶味は禅味をかね、この時代から茶と禅との結び付きを強め、「茶道」の基礎を作った。「禅」とは全ての人が自分自身の内面に本来備えている仏性を再発見するために、座禅を継続し、仏教的真理に直に接する体験を得る手段とし、その経験により新たな価値観を開拓することを目指すことである。端的に言うと「內面を見つめる」→「自己を発見」→「さらに内面を見つめる」→「さらなる自己を発見」の繰り返しののち、最終的に悟りを開くことである。
ここでは、大阪で生まれた「禅」と「茶」の結びつきを表現する。ハーフミラーで全ての間仕切りを作成することによって、内面と外面の曖昧な境界を表現し、合わせ鏡の效果により像が無數に広がり、内省の繰り返しを経験する。
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東京都港区東麻布2-32-10東麻布SSビル4F
2008/11/01
一級建築士事務所 東京都知事 55345号
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