'CASA VIA BUS STOP'は、雑貨を中心としたアパレル商材を取扱うセレクトショップ。
トレンドとしてよくある何々風なスタイルといった居心地の良さが主流である昨今の空間デザインも良いが、少し違った角度からリテールデザインのあり方を考える。
日本の伝統美を裏テーマに掲げ、六角形を基本とする構成により、それぞれの面から作られる斜めのラインを平面レイアウトに構成し、空間として立体的なモジュールを生み出す。
中央のモニュメントは、'格子'をモチーフとした透過性がありながらも視覚的に包み込まれるような優しい印象を与え、かつ圧倒的なインパクトを与えられる効果を生み出す。
天井から突き出たものや、壁を起伏させることにより、導線に変化をもたらす。
背景となる壁面には、大きく4つの構成に分けられ、それぞれ異なった印象のシーンを演出するが、デザイニングにより統一感を持たせる。
仕様する杢は、パイン材としては珍しい杢目が目立たない樹種(ハードメープル)を採用。
ハンガーラックやアクセサリーショーケースなどは、通常の'什器'という考えを排除し、一つ一つが作品として空間に配置された'機能を持つオブジェ'といったほうがよいだろう。
全体的な印象としては、音楽でいうならモーツァルトの天衣無縫で宙を舞うように軽やかで奥行きのある印象を与える様な空間を目指した。