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サントリーのウィスキー「白州」をメインメニューとするボトルバーである。
場所は神田駅近くにある、いわゆる雑居ビルの空中店舗。この都心のどこにでもあるような環境に、規格外の森を落とし込むことで、都市の時間の流れを忘れさせる、本当の癒しを得られるBARを目指した。
バルコニーに作られた生きた森は白州のある山梨の生息樹で、土も富士砂で構成されている。
いくつかある山梨のイメージから、モミジを森のメインに構成させた。12種もある枝振りの良い珍しいモミジたち。紅葉時にはつかの間の美しさを放ち、落葉時にはその奥にある山梨の常緑樹が顔を出し、別のシーンを作り出す。雨の日は意外なほど緑が美しく見える。
季節や一日の時間の流れの中で、同じ瞬間などない、変化し続けるこの森に呼応するように、室内も森をデフォルメしたデザイン・素材となっている。森を意識する中、「内装の仕上げを仕上げ材として選定することで、できあがった瞬間にピークを持ってくること」に違和感を感じ、経年変化して味が出る、存在感の増す材料のみを使用した。
床には黒皮鉄を敷き、壁はRC現し、天井はワイヤーメッシュにエアプランツやツタを這わせていき、ゆっくりだが時間を感じられる仕上げとしている。
また、乱立させた黒皮鉄の丸棒には鉄の枝を生やし、緑色の白州のボトルをセットすることで、木と葉の緑をイメージさせ、森の中に存在するようなシーンを表現している。
存在感のある木の塊のようなカウンターは、米松材を集積させ、チェーンソーでおおまかなシェーピングをしていき、微調整は手で削り、ヤスリで磨き、仕上げていった。生き物のようなやわらかい曲線と溢れる生命力をこの木の塊が纏うように、彫刻家の向山氏と丹誠込めて作っていった。
家具もヌメ革のチェア、黒皮鉄で作られた棚など、存在するすべてがそれぞれの時間の流れを作る。
訪れる方が、無意識で鈍感になりやすい『時間』を意識するようになること、そして何より、特定の誰かではなく、誰しもが本当に癒される場としてあり続けることを願う。
路面店
ビルイン
東京都中央区八丁堀4-11-2
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