アポロ

愛知県三河湾に浮かぶ佐久島に建つ、高さ３メートル程度の小さな物見台。 海風の吹き上げに対抗するため月面着陸船（アポロ）のように脚を拡げた形が敷地に置かれる。
小屋の脚元にはデッキが敷かれ、縁側のように大人数が気軽にくつろげる開放的な空間となっている。 階段を上がった内部は、縦長の出入口と横長のスリット窓に切り取られた景色と向き合いながら、静かな時間を過ごせる空間である。 また、低い天井から突き出たヘルメットのような窓を覗くと、目の前に松の木と空が現れる。
見晴らしの良い敷地に佇むシンボリックな存在でありながら、「人と景色」「人と人」をつなぐキッカケをつくる秘密基地のような物見台である。