熊本阿蘇山の麓に設計した企業の研修所です。クライアント企業の代表は長年バリ島を訪問しており、今回の研修所はバリのような自然の溶け込む建物を希望していました。インテリアの素材・家具・小物はバリ島で選定し日本まで航路で輸送する計画となっていました。当初のモダンなバリスタイルの好みから、現在は昔ながらの田舎風バリが好みに変化しており、小さいながらも個性的なバリ家具・小物にどう建築で対応するかがポイントとなりました。

【コンセプト】建築は 大きな1つの建物としてではなく、小さな建物の集合が全体をつくる形としています。また都会にあるような四角い箱の建物でな く、壁・天井を兼ねた「斜め壁と床」の 2 つの構成要素で出来た3角形の建物としています。これらにより外部では山並み・樹木 ・集落の風景に調和しつつ、内部においては天井高さのある空間が今後増える個性豊かなバリの調度品をおおらかに包み込んでいます。旅行という「体験を提供する」企業の施設として様々な体験をこの建物を通じて感じ取ってもらいたいと考えています。