川崎市の宮崎台にある「hoome + EST Service」は、会員制コミュニティスペースを併設した不動産屋である。ここでは、新しい住まいのみならず、「新しい住まい方」を提供する。会員制コミュニティスペースには、こだわりのコーヒーとwifiの無料サービスがあり、ブックディレクターの江口宏志氏によりセレクトされた数百冊にも及ぶ住まいに関する本を閲覧及びレンタルすることができる。さらには、月に数回さまざまなカルチャーイベントが行なわれ、まちの人々の集まる新しいコミュニティスペースとなっている。
内装デザインにおいては、「空間のガイドライン」と名付けた住まいにおける6つの高さの層で、空間を構成した。6つの高さとは、椅子400mm・テーブル700mm・カウンター1050mm・視線1500mm・ドア2000mm・天井2400mmである。これらの層は生活に呼応し、モノの納まりをよく見せる空間のガイドラインとなる。各層は、左官・クロス・ガラス・塗装など、住まいに使われる素材に少しだけ手を加えた仕上げとしている。こうすることで、お客様にとって、新しい住まいのための「仕上げ見本帳」になるのではないかと考えた。