「 "余白" が生む、贅沢なオフィス空間」
テレマーケティング事業を運営し、成長を続ける株式会社プロディライトの大阪本社。「オフィスという枠を超えた、印象に残る空間にしたい。」という依頼を受け、強いインパクトを放つエントランスを中心にした、大胆なレイアウトを計画した。エレベーターを降りるとすぐに目に飛び込んでくるのは、暖かい光がゆらめく暖炉。人々の団欒や温かみを象徴するこの暖炉には、調湿や消臭に優れた大谷石を使用。建築制限のため実際の火は使用できないが、水蒸気と光の反射を利用して暖かい炎の揺らぎを表現した。

もう一つ、この空間の主役となるのは、中央にある六角形のガラス張りの会議室。あえて会議室を空間の中心に置いた理由には、会議のために訪れる来客者を「おもてなし」したいという考えがあったからだ。そのために、空間全体を通して余白を贅沢に使い、会議室に至るまでの廊下やデスクの幅を多く確保した。本来ならば半分程度の面積で収められる機能だが、「ホテルロビーのような贅沢に空間を利用した場所で、ゆったりとした気持ちで打ち合わせができるように」という狙いだ。また奥には休憩スペースが設けられ、長時間の打ち合わせの合間に利用。印象的なエントランスを抜けてオフィスに入り、休憩時間を経て最後に席を立つまで、充実した空間体験をしてほしいと考え設計した。